
Chaki P-5. 17inch Archtop.
リペアでお預かりした Chaki です。
これは,,,超貫禄です。
完全に使い倒されています。
ここまでのを見るのは滅多にないですね。
札幌ススキノ華やかなりし頃,その黄金時代にプロギタリストだったお父さんの形見だそうです。
ですよねー,,,
だって,ここまで使い込むって普通あり得ません。
なぜなら,,,

このフレット!!
高音側のフレットは擦り切れて存在してません。
確かにFall Awayするのに削ったかもしれませんが,全体にほとんどフレットが残っていませんし,スキャロップか!!というくらい,指板も掘れています。
一体全体どれだけ弾いたらここまで使い倒せるんでしょうか。
しかもボロボロでも,こういう使い倒された楽器特有の「太っとい」音です。
フレットがこんな状態でも「鳴りまくって」います。
以前,1本だけこういうのをリペアしたことがあります。
ピックガードがガムテープで無造作に止められたGibsonでしたが,とんでもなかったです。
これら,ライブのステージの空気を吸いまくった楽器は,存在感が違いますよね。
もう圧倒的です。
見ているだけで客席の喧騒が聞こえてくるような,独特のオーラ。
もう何かが乗り移ってるのは間違いないですね,ってわかりませんけど(笑。

どこをどこまでリペアすべきなのか。
お父さんの弾いた形跡をどこまで残したらいいのか。じっくり観察することから始めます。