in case of Fender Telecaster.

Fenderの場合。

先週に続いてやってきたのは,なぜかFender Telecaster。

Fenderがうちに来るのも「初めて」です。

っていうか,「あんた,ソリッドやんないんじゃなかったの!?」と突っ込まれそうですが(笑。

Fenderは,それこそ学生時代,コピーモデルを使ったことありますが,それはストラト。

Telecasterはほんと「初めて」です。

で,「なんで??」(笑。

もちろん,先週のIbanezと同じで有名ギターの「ネックのグリップその他」を実際に確かめたかった,,というのが一番ですが,,,

Julian Lageさんのあの凄いライブの

”I ‘ll be seeing you”

https://www.youtube.com/watch?v=8a3qAp81vY8&list=LL&index=58

でぶっ飛んだあと,みる人聞く人,みんなTelecasterを使ってて

「あれ?」となってたんですよー(笑。

で,「研究員」としてお迎えしたのは「この子」。

皆さん,多分世界中に数10億本はあるであろうテレキャスターの中から,どうやって「自分の」を選んでらっしゃるんでしょ?。

Fender初心者の私には「選ぶのはムリ(笑」でしたので,長年手も足も出なかった,,,ってところもあります。

実際弾いてみても,比較になるものがないので,「(テレキャスターとして)いいんだか,悪いんだか,わからん(笑」ってな感じ。

所詮,私なんぞに土地勘があるとしたら,やっぱりアーチトップだけなんですよね,,。

んで,なんで「この子」だったのか,というと,,

正直「誰でもよかった」んですが(笑,

まず,4点留めなのにチルトに見える穴がネックプレートに空いてることと,,,

「アームがついてること」(笑。

「これはまともではない!(笑」と直感しました(笑。

ネックもちょっとねじれてますので「壊れている」に分類(笑。

そして,ボディ裏に弦を通す「穴がない!」(笑。

うちにお呼びする条件が揃ってるのは「この子だ!(笑」。

錆びた弦のゲージは,009。

こんなゲージ,うちにあったかな,,,。

はい,また「弦問題」が発生しましたね,,。

とりあえず,まずはStewmacのテンプレートを当ててみます。

(テンプレートには)何年製のテレなのかは明記されてないのですが「Vintage Original Telecaster」から「直接取った」型だそうです。

さて,どうだったと思いますか?。

全体にちょっとだけテンプレートの方が「大きかった」です。

微妙に数ミリってところですが,,。特にヒップの辺りがちょっと違ったかな,,。

うーん,興味津々。

たまにはアーチトップ以外も研究しなきゃ,,ですよね!。

じっくり見ていきます。

11.75inch Archtop 14inch 14inch archtop 14inch Prototype 15inch Archtop 17inch Archtop Amek archtop Bass Bubinga Chaki Curlymaple Dearmond Double Cutaway Ebony EF28-70 2.8L Elmarit-M28mmF2.8 Elmarit-R 24mmF2.8 Elmarit-R180mmF2.8 Explorer修理 Gibson Ibanez in case of Inlay Jingle JohnnySmith Keyaki Kluson newFD300mm2.8L Noctilux 50mmF1.0 M Nylon repair Semi-Acoustic Shellac Summarex85mmF1.5L Summaron35mmF2.8M Summicron-R 50mmF2 SuperAngulon21mm F3.4 M Tailpiece Tools Walnut アーチトップギター製作 ギター製作 マルカ正本山 左市弘

Head-Loss ”GB-10”

一番印象的なのは,まずは「ヘッドがない」ところですよね(笑。

指板もフレットもとても綺麗です。

あんまり弾かれてない感じがしますね。

年式からしても綺麗すぎます。

逆にバインディングの劣化は相当で,触ると崩れてくる感じです。

ケースにずっと保管されてたんでしょうかね。

合成樹脂のバインディング材からなのか,その接着剤からなのか,木部に色が移ってしまっていて,

「薄いサンバースト」風の見かけになってます。

ネック部分も同様です。

興味深いのは,折れたネックの断面を見ると,その「滲み」が結構木の内部まで侵入している事。

ってことは,つまり,こういう症状の楽器の場合は,塗装を剥がして多少サンディングしたとしても,

この「滲みは取れない」ってことっすね。

脱色してまで「元に戻す」方もいらっしゃるんでしょうか。

以前Web上ですが,D’Aquistoの製作したアーチトップがこんな風になってるのを見たことがあります。

バインディングというよりは,接着剤が犯人なんでしょうかね,,,。

あるいはその二つの「化学反応」なんでしょうか,,。

GB-10ではよくある症状のように思いますが(Web上でよく見かけます),他の楽器でもありますかね,,。

小さなBirds eyeの杢が見えるサイド材にもシミが移っています。

ウレタン(かな?)のクリア塗装もところどころ透明ではなくなってる感じ。

塗装がめっちゃ厚いので,これは多分ウレタンでしょうかね,,。

ケース内の湿度が高かったのかな,,。

取れてしまったHeadが,寂しそうにこっちを見てる気がしませんか(笑。

そのうち元に戻してあげましょうかね。

気が向いたら(笑。

チョコレートの箱とかは,家人が捨てずに私にくれます(笑。

可哀想なヘッドは,しばらくここで待っててもらいましょう。

なーんてやってるので,私の部屋はお菓子の箱でいっぱいです(笑。

午後,早速ボディのアウトラインをトレースしてみました。

私の採寸では,ボディのヒップ部分は372mm(14.65inch),

ボディの長さは480ミリでした。

長さが予想よりちょっと長かったです。

15Fジョイントと相まって,ブリッジ位置のバランス,すごいですねぇ。

ふんふん,なるほどこういう寸法なのかぁ,,,。

勉強になりますー。

In case of Ibanez

Ibanezの場合。

ネックのシェイプやその他の寸法を確認したくて,やってきちゃいました,Ibanez。

Ibanezのアーチトップが私のところに来たのは,なぜか初めてです。

超ロングセラーなこのモデル,友人知人やセッションでお借りしたりして,弾いたことは何度もありましたが,

その「一瞬の印象」だけしかなくて,ちゃんと見たかったんです。

なぜこれほどロングセラー(好きな人が多い)のか,興味津々でした!(笑。

ジョニミッチェルがライブで弾いていたのはとても印象的です。

Jacoとかと一緒の「あれ」です。

ああ,やっとちゃんとこの「有名ギター」の事を知ることが出来そうです。

嬉しいな〜。

って,ただし,うちに来るには,それなりの条件があります。

ただでは呼べません(笑。

それは何かというと,,

「壊れていること」(笑。

ああ,激しく「ヘッドロスギター」になっちゃってます。

うひゃー(笑。

じっくり観察していきましょう,そうしましょう。

11.75inch Archtop 14inch 14inch archtop 14inch Prototype 15inch Archtop 17inch Archtop Amek archtop Bass Bubinga Chaki Curlymaple Dearmond Double Cutaway Ebony EF28-70 2.8L Elmarit-M28mmF2.8 Elmarit-R 24mmF2.8 Elmarit-R180mmF2.8 Explorer修理 Gibson Ibanez in case of Inlay Jingle JohnnySmith Keyaki Kluson newFD300mm2.8L Noctilux 50mmF1.0 M Nylon repair Semi-Acoustic Shellac Summarex85mmF1.5L Summaron35mmF2.8M Summicron-R 50mmF2 SuperAngulon21mm F3.4 M Tailpiece Tools Walnut アーチトップギター製作 ギター製作 マルカ正本山 左市弘

木製ブリッジ

Johnnyさん,番外編。

オリジナルと思われる,エボニーのブリッジですが,多分,長年に渡り調整するために「削られて削られて」こんなに背が低くなってました(装着中の方)。

弦の上のは,今回作ったものです。

音に影響があるかは分かりませんが,本来の高さの2/3くらいしか残ってませんので,一応取り替えてみます。

オリジナルの黒檀は本当に真っ黒。

良い材料使ってますねー。

私が作ったのはAfricanBlackwoodですが,若干茶色に傾いてますよね。

オイルが落ち着いたら,ずいぶん黒くなりましたが。

11.75inch Archtop 14inch 14inch archtop 14inch Prototype 15inch Archtop 17inch Archtop Amek archtop Bass Bubinga Chaki Curlymaple Dearmond Double Cutaway Ebony EF28-70 2.8L Elmarit-M28mmF2.8 Elmarit-R 24mmF2.8 Elmarit-R180mmF2.8 Explorer修理 Gibson Ibanez in case of Inlay Jingle JohnnySmith Keyaki Kluson newFD300mm2.8L Noctilux 50mmF1.0 M Nylon repair Semi-Acoustic Shellac Summarex85mmF1.5L Summaron35mmF2.8M Summicron-R 50mmF2 SuperAngulon21mm F3.4 M Tailpiece Tools Walnut アーチトップギター製作 ギター製作 マルカ正本山 左市弘

Morris.

Morris.

果樹園をやっている知人から,家人を通してSOS.

って,大袈裟ですが。

その果樹園では,海外からの「研修生」をたくさん受け入れているのですが,

そのうちの一人から,寮にあった壊れたギターを「弾きたい!」と言われたんだけど「どうにかならないか?」って事でした。

仁木町からわざわざ札幌まで運ばれてきました。

そりゃ,「どうにか」しなきゃなりませんよね!(笑。

症状は,ペグのツマミが一つ欠落,ブッシュも一つなし,ネック順反り。

でも予想よりずっと「まとも」でした。

このMorrisのトラスロッドは,なんとか演奏可能なくらいまでネックの反りを修正出来ました。

付いていたペグは,廉価な「ノーブランド」グレード。

ダメなのだけを取り替える訳には行きませんので,もちろん全部取り替えます。

Schallerのビンテージスタイルのオープンバックを選びました。

これってマーチンタイプのクラシカルなスタンダードですよね。

運よくワンセット持っていました。

ナットも取り替えます。

多分前オーナーが自分で付け替えたものかなーという様子。

今日中に届けたいと思って頑張りました。

時間があったらもうちょっと追い込みたかったんですが,,。

タイムトライアルは苦手ですが,母国を遠く離れて北海道までやってきた若者に,早く届けてあげたくて,お昼には車に積み込みました。

なので,今日予定していた作業は全部中止です(笑。

気分は「青年海外協力隊」(笑。

もちろん交換用の弦をワンセットとクリップチューナーも一緒に届けましたよ。

喜んでくれたらいいな,,寂しさを和らげられたらいいな。

音楽にはその力がありますよね。

The location of the soul

魂ってどこにあるんですかね?(笑。

心とか魂って,体のどこにある?問題。

脳の中に決まってんじゃん!とか,DNAとか,血液??あれ?,,ってな具合で。

どっかに「個性」とか司ってる部分ってあるんですかね,,

って,そんな難しいこと,私なんぞには分かりませんが。

ただ,今回このジョニーさんの大手術して,弦を張って最初に出てきた音,手術前と比べてどうだったと思いますか?。

「ざっくり元と同じ音」でした。

もちろん,音量はちょっと大きくなったり,,とか,前より音程が聞き取りやすいかも,,とか,ピックアップと弦との距離が正しくなったので,アンプからの出音が「ちゃんとした」とかはありますが,全く同じ年代の全く同じ工場で作られた同じモデルと比べても明らかに違う,この楽器の「声」でした。

ジョニーさんにしてみれば,「やべー,もうちょっとで死ぬとこだったぜ,,」ってくらいの大手術ですよね。

ボディから首(ネック)を一度取って,角度を変えて,フィンガーボードは作り替えて,,。

私的には,ネックジョイントって,その楽器の音のコアだと感じることが多いのですが,ネックジョイントをやりかえても,ニュアンスは変わらなかったです。

ある意味,それで「正しい」のだと思いますが。

ストラディバリの時代のヴァイオリンは,そのほとんどが今の基準より短いショートスケールのネックだったので,現存している楽器のほとんどは,ネック部分だけ「ロングスケール」になるように別の人が入れ替えているって聞いたことがあります。

ボディとヘッド(スクロール)だけは,製作者のものなのだとか,,。

じゃ,ネックって楽器の個性には関係ないんじゃね?,,

となるかもしれませんが,ご承知の通り,ネックの材質で響き方,違いますよね,,,。

じゃ,楽器の個性ってどこに???(笑。

ストラディバリのレントゲン写真ってありますよね,,でも,わかんないみたいですよね,,彼の秘密。

まぁ,今回はフィンガーボード以外は「元のまま」ですので,「当然」なのかもしれませんが,,,。

などと,リペアを終えて実際に音を出してみた「ファーストインプレッション」でした。

つまんない話ですんません,,(笑。

Repair completed

リペア完了。

Gibson JohnnySmith model 1965/8.

ピックガードはデッドストックのオリジナルですが,やはりちょっとセルロイドの崩壊が始まってきちゃってます(中央のもの。左は私の作ったもの)。ボリュームポットは新しいものですが,ミニジャックや受けの金物はオリジナル。

ここはスチール製なので錆を落とします。

Vintageの楽器にありがちの,ボディの汚れ,,,,。

これって汚れなんでしょうかね,,,タバコのヤニにしてはしつこすぎます。

Holtsの車用のコンパウンド「7ミクロン」を使って磨きましたが,,,,

ごらんのようにパフがまっ茶色に,,。

あまり光らせるのも「ん〜」なので,1ミクロンや0.2ミクロンはほとんど使いませんでした。

ピックアップは,例の「最初期」のポールピースのないオリジナルです。

この楽器は1965・8のJohnnySmith-Dなので,

本来は2ピックアップの楽器だったはずですが,

崩壊したピックガードの残骸以外は残ってませんでしたので,

ストックしてあったシングルピックアップ仕様のオリジナルパーツで「復旧」しました。

ボリュームポット以外はほぼオリジナルと思います。

出来栄え,どうでしょうか?。

11.75inch Archtop 14inch 14inch archtop 14inch Prototype 15inch Archtop 17inch Archtop Amek archtop Bass Bubinga Chaki Curlymaple Dearmond Double Cutaway Ebony EF28-70 2.8L Elmarit-M28mmF2.8 Elmarit-R 24mmF2.8 Elmarit-R180mmF2.8 Explorer修理 Gibson Ibanez in case of Inlay Jingle JohnnySmith Keyaki Kluson newFD300mm2.8L Noctilux 50mmF1.0 M Nylon repair Semi-Acoustic Shellac Summarex85mmF1.5L Summaron35mmF2.8M Summicron-R 50mmF2 SuperAngulon21mm F3.4 M Tailpiece Tools Walnut アーチトップギター製作 ギター製作 マルカ正本山 左市弘

Sealfast

Kluson Sealfast.

Johnnyさんのセットアップを開始します。

ナットの作り替えの前に糸巻きを元に戻します。

KlusonのSealfastです。

古いストックが混ざってしまって「あれ,どれがついてたんだっけ,,,(笑。

同じ時代のものばかりですので,綺麗なのを選びましょうか。

左のが「復刻版の新品」。

真ん中がいい感じ,右端のはメッキが奇妙な感じに凹凸になっていて,これはこれでいいのかもしれませんが,今回は真ん中を採用します。

「金メッキ用クロス」というのがホームセンターで売ってまして,

何故か本当に金メッキが綺麗になる気がします。

なので,これで磨いて,,,

元に戻します。

Bee’sWax+Almond oil

蜜蝋とアーモンドオイルを湯煎で溶かして作った「特製ワックス」。

Vintage Guitarのリペアをしている人が,Instagramで紹介してました。

「古いやつの仕上げには,これが最高!」と。

お名前,失念しました,,,すんません。

確か米国の人。

「こりゃ,いいかも,,」

ただ,比率などは公開されてなかったので,目見当でやったら,,,

ニベアの空き缶にびっちり出来ちゃいました,,(笑。

(一生分あるよな,,どんだけビンテージ磨くつもりなんだよ,,,っていうか,いくらなんでも多すぎるよな,,,ブツブツ,,,)

Retouching

またヒールキャップを忘れてます。なんでだろ,,(笑。

塗装のレタッチも一緒に。

オリジナルのヒールキャップを戻しました。

微妙に擦り合わせしてから接着します。

さぁて,レタッチ。

地道にのんびり行きます。

新品同様にしては面白くないので,ある程度まで(笑。