豆かんな。

丸ノミとチェーンソーブレードで荒っぽく削ったので,ランダムサンダーでまずはガタガタを取りました。#40のペーパーを2枚消費。

これからアーチを整えて行きます。まだちょっと厚めでしたね。もう少し攻めたい気持ちもありましたが,まぁまた手作業で進めます。

ガレージが寒すぎて,外にいたくないんで(笑。

縁周りを仕上がりに近づけてからアーチを整える方が見通しが立っていいですけどね,ボール盤の調子が悪くてSafty Planerを使うのを途中でやめました。

無理は禁物。

非力な機械なので,この刃を使うには無理があるんだと思います。

日が暮れた頃,まだこんな感じ。

ライトを斜めから当てて,凹凸を確認しながら進めます。また指が水ぶくれになりそうです(笑。

珍しく晴れた札幌です。

Dearmond FHC

Dearmond FHC. 1954

こんな風にカバーを外さなくても,ピックガードの下に差し込む突起の部分に2桁の数字が入ってる(これの場合は”54″)ので,製造年は簡単にわかりますよね。

この個体はケーブルの被覆がボロボロになって付け根の辺りがダメになっていました。

それに伴い,ケーブルとコイルのニクロム線の断線。テスターを当たったら,ちゃんと抵抗値が出ましたので(8.6kΩ),生きているようです。

Dearmondのこれらアーチトップ用のピックアップは多分どれもポッティングされてませんよね。そのことが音色にも現れてるような気がします。シングルコイルなのに高出力。当時,かなり高価だったようですよね。作りは綺麗。

ちゃんと直して,今度のモデルに搭載しましょうか。ケーブル,当時のものを使うか,新しい新品に替えるか,考え中です。古いDearmondのシールドケーブルを持っているので,必要な長さに切って使ってるんですが,耐久性はどうなんだろ,,とか。

聞き分けられる自信はないのですが,使うケーブルで「音が変わる」っていう人もいらっしゃるので,,,はて,どうしたもんでしょ。

どちらにしても,このFHCの音は大好きです。

RhythmChief 1100とかと違ってToneがないのですが,ボリュームをちょいと絞ると丁度良い甘いトーンになりますよね。

SuperAngulon21mmF3.4

いつも撮影には,Sonyのデジカメにアダプタリングを介してこんな古いレンズを使ってます。

Sonyさんには悪いんですが,オートフォーカス機能は一度も使ったことがありません(笑。専用のレンズ,持ってないんで,,。

フィルム時代のレンズですが気に入ってます。

他にも何本か使うのですが,付け替えるのが億劫で最近こればっか,,,。何せ狭い工作室なので,このくらいの画角がちょうどいいんですよね,,,って,新しいレンズも使ってみたいとは思ってるんですが,,,。

おすすめ,ありますか?。

Chain saw blade

新年らしく,新しい道具を使ってみました。

例の「超危険」チェーンソーブレードをつけたグラインダーで,Mapleのアーチ削り出しです。これはコードレスなので取り回しも楽ですね。今までは100V仕様の普通のを使ってました。

スピードコントロールは,「悪くない」ですが,低速だとかえって引っかかる感じがあるので,トップスピードよりちょっと落としたくらいが良かったです。それにしても,,,手前半分を荒っぽく削りましたが,これでほんの5分程度(笑。

丸ノミで削った上半分は数日,,,。

今年も楽しんで行きましょう。そうしましょう。

明るい日差しの差し込む札幌です。

Collings Backside.

Tail Piece By “Collings Guitar”, for ‘EASTSIDE model.

米国テキサスのCollingsのArchtopのテールピースの裏側は,僕にとっては衝撃的でした。

おそらくはCNCで加工されているであろうこのEbonyのテールピースの「アース取り」。

ケーブルではなくブラスの薄板が綺麗に埋め込まれています。凄すぎる!!。恐ろしいほどの完璧な加工。デザインも美しい。上はGibsonの割と近年のテールピースですが,Collingsはなんてモダンなんでしょう。

もう何時間も呆然として眺めています。

明るい曇り空の札幌です。

Curving

削って削って。

まだまだこれからですが,そうしているうちに何となくアーチが見えてきます。膨大な削りカスの中から,最後に「何だ,,普通じゃん,,」って感じに自然なアーチを描いていくのを見るのが好きです。

今シーズン,初めて雪かきをした札幌です。

登録 秀貞 内丸ノミ 3分。

多分どこかの問屋さんの名称なんでしょうかね。打ったのは彫刻刀などを作っている鍛冶屋さんでしょうか。柄は東京風。

いつ,どこで入手したのかも例によってあやふやですが,愛用してます。群青色の口金と下がり輪が洒落て見えるからかな。

内丸は最初から溝の彫ってあるごく一般的なこんな砥石を使っています。さらに幅広の丸ノミは裏側を使ってるので,両面から掘れてきてますが,まだまだ使えます。刃こぼれとかが少ないので,切れを戻すのに使うのが主ですし,平面を出したりする必要もないのでさらに減らないんですよね。

水を入れた広口の瓶に,スポンと入れておくとすぐに使えて便利です。バケツだとひっくり返した時にえらいことになりますから。

昨日から車のエンジンがかからなくなって,大騒ぎの週末でした。

レッカー屋さん,ありがとう。

ほぼ0度の札幌です。

Hand Curving

単板削り出し。

(って昔のカタログには書いてありましたよね)

Big leaf mapleを削り出しています。

いつものように細い丸ノミ1本で。

いやー,超硬いです。

LesPaul Modelの解説などでよく「Hard mapleはその名の通り『硬くて』Big Leafは柔らかい」とか,「見るからに硬そうなハードメープル!これはいい!!(笑)」なんて書いてあるのを見ることがありますが,実際には「結構」個体差あり,ですよね。

んで,削り始めたこいつは,,,,相当『硬い』。

ブビンガほどではないですが,全然進みません(笑。

10分に一度くらい「休憩+研ぎ」しながらじゃないと「息ばかり」が『切れます』(笑。

数時間やってもこんな感じ。

曲線のカケラも見えて来てないですね。削ってる本人は最終的なカーブを描きながらやってるんですが。

でも,木を削るのは,そのこと自体が単純に楽しいですよね。

なんだか心が静まっていって,時間の感覚も無くなって。

言うなれば「無心」って感じなんでしょうか。

スプルースなら柔らかいから,手も痛くならないし平気で数時間削り続けられますよね。

どうしてなんだろ。

確かに電動工具を使えば,仕上げは別としてある程度まではずっと短時間に楽に削れますけれど,体が悲鳴をあげるまでは,手で削るのを楽しみたいです。

目も心も喜んでいるのがわかるんですよね。

ただし,締め切りに追われていたり,いわゆる”Full time” Luthierの方々は「そんなこと言ってらんないよー」となるんでしょうけれど。

“The Chainsaw Lutherie of Tom Ribbeche” by Jay Hargreaves. The Big red book of American Lutherie Vol.5 1997~1999

The Big red book of American Lutherie Vol.5 の中の記事で,Tom Ribbeckeがチェーンソーブレードを付けたMakitaのグラインダーを使って削り出してるのが載っています。ただし超Dangerous!!と。

“Careless handling can rend your body or ruin your $200 top.” 

本当に恐ろしい道具ですが,確かにこれを使えば早いです。

Bubinga back and sideをやった時に思い知りました(笑。あのブビンガみたいな,ノミもはねつけるような硬い材料も,あっという間に『粉塵』にしてしまいます。

なので,これはこれで,相当な集中力が必要ですが,ノミを研ぎ研ぎ静かに削り続ける作業とは使う神経が別物です。

HiKOKI コードレスディスクグライダ G3610DA

恐ろしい機械ですが,スピードコントロールの付いてるものがあると知ってこれを手に入れました。

でもまだ一度も使ってませんので,どの程度安全になるかは,わかりません(笑。

心は別として,体が悲鳴を上げ始めたら,使ってみましょうか。

でも,それまでは「1刀掘」を楽しみましょう。

穏やかな札幌です。

Schneider gramil

毛引。

西洋ではGramilとかマーキングゲージとか言うんですね。

相当以前にLMIから手に入れたものです。日本式の「毛引」も持っていますが,これは刃の出をガシッとボルトで止めますので,途中でずれる事がないため,何となくこっちに手を伸ばしてしまいます。

削り出す前に,周囲にマーキング。

いつもは5mmの幅でマークしますが,今回は6mmのところに入れました。

目立つように赤い線をさらに書き入れました。ガシガシ削っている時にマージンを確認しやすくするためです。

最終的な周囲の厚さは5mmほどにするつもりです。

body depth

抜け殻。

17inchのバックを切り出したところ。

6mmほどのマージンを取って繰り抜いています。

ジグソーを使ってくりぬくのですが,ジグソーの刃はどうしても捩れるので,厚みが1インチ以上もある板だと,表と裏で平気で数ミリもずれてしまうから余裕が必要なんです。

ソリッドの製作の方のように,テンプレートをあてがってルーターで周囲を切ればよさそうなものですが,サイド材の曲げに合わせて,さらにバインディングを巻く事を考えると,シビアなトリミングは,組んだ後の方がいろいろ都合が良いと思っています。最初から「マージン ゼロ」で製作する自信がない,,とも言います(笑。膨大な削り出し作業中に,一度も縁をぶつけない自信もないですしね,,。

ボディの厚みをどうするかも,製作を開始する時に決めることの一つです。

このモデルのボディの厚さは3インチにしようと思っています。いろんな厚さのを作りますが,これが私のスタンダードです。Gibsonで言えばJohnnySmith model の寸法ですね。

そういえば,アーチトップの製作で有名なLuthier,

Robert Benedettoが著書,

“Making an ARCHTOP GUITAR” の中で

ボディの厚みについてこんな風に書いてます。

To achieve a rich, well balanced voice, regardless of body size, I have found the optimum body depth to be 3”. By increasing the body size or depth, the quality of sound is not necessarily improved. As the body depth is increased beyond 3 1/4”, the high notes become weak and thin, resulting in a dramatic loss of balance between the high treble notes and the low bass notes. If the body depth is less than 2 3/4”, the instrument’s voice will be weak and lack a balance, rich quality so unique to the archtop guitar.

この本,私が製作を始めてしばらく経って入手して読んだので「後付け」なんですが,彼のオススメも3インチなんですよね。Johnny Smith modelを採寸して製作を始めた私としては「何たる偶然!」とその時驚いたのでした。

ただ,彼の言い方だと,L5などの厚さは「バランスが悪い」って事になっちゃいますが,厚みが増すと確かに音に明るさはなくなっていくように感じます(あくまで『生音』の事と理解してます。生音で弾いて気持ちの良いバランスは,,,という事でしょうね,きっと)。

ま,そんなことを考えつつ,早速削り始めますか。